シンジ、「(目が覚める)ハッ!」
シンジ、「(ベッドから起き上がる)ん…(綾波を見て)…やっぱり助けてたんじゃないか…ミサトさんの嘘つき」
綾波、「こっちへ」
(リニアレールで下へと降りる綾波とシンジ)
シンジ、「あ…あの?」
(綾波は反応しない、気まずくなるシンジの前にジオフロントの光景が映る)
シンジ、「ジオフロントなのに…空が見えてる!」
(そのまま下を見下ろすと荒れ果てたNERV本部が晒されていた)
シンジ、「あれが…NERV本部?…何があったんだ…?」
(弾痕が犇く本部内を進む二人)
シンジ、「ホントに14年も経ってるんだ…」
(突然ピアノの音が聞こえてくる)
シンジ、「ん?」
(音のする方を向くと、一人の男性がピアノを弾いていた)
シンジ、「(男性に目を向けられ、動揺する)!?…ん…」
(場面はブラックのまま)
綾波、「ここ」
シンジ、「(ライトに動揺し)?なんだ…?」
(目の前の型番を見る)
シンジ、「エヴァ…?」
ゲンドウ、「そうだ」
シンジ、「?…(ゲンドウが目の前に現れる)父さん…」
ゲンドウ、「エヴァンゲリオン第13号機、お前とそのパイロットの機体だ」
(後ろでさっきの男性が現れる)
シンジ、「さっきの、ピアノの?」
ゲンドウ、「時が来たら、その少年とこのエヴァに乗れ、話は終わりだ」
シンジ、「!ちょっと待ってよ父さん!まだ聞きたい事とか、話したい事とか一杯あるんだ!…父さん!!」
(消沈するシンジ、状況が掴めぬままブラックアウトする)
(場面・受話器)
シンジ、「ダイヤルも無いし、こっちからは何処にも掛けられないのか…(受話器を下ろす)」
(室内にトレーに入った簡易食一式が出てくる)
シンジ、「(ため息)はぁ…」
(仰向けになり考え込む)
シンジ、「やっぱり、お礼言っとかなきゃ」
(綾波を探すシンジ)
シンジ、「綾波ー、どこだよ、綾波!綾波ー!」
(奥まで歩くと水槽に辿り着く)
シンジ、「なんだろここは…!綾波!やっと見つけた!!」
(綾波の部屋らしき所に入るシンジ)
シンジ、「綾波!ずいぶん探したよ!(着替えを見る)!?ちょっと!あの、服!なんか服着てよ!」
綾波、「命令…ならそうする」
(プラグスーツを着て改めて綾波と話をするシンジ)
シンジ、「入るよ?あ、あの…綾波これ…(テープレコーダーを出す)ありがとう…ずっとお礼を言いたかったんだ」
(綾波は無反応)
シンジ、「…(会話を探す)あ!プラグスーツ新しくなったんだ!似合うけど、黒だとちょっと…」
(尚も無反応)
シンジ、「…なんだか、随分変わっちゃったんだね、NERV本部」
(それでも無反応な綾波に心境を語る)
シンジ、「なんでミサトさんは…使徒じゃなくてNERVと戦ってるんだ?父さんはここで何する気なんだ?皆どうしちゃったんだろう…?ねぇ綾波は!何か知らないの?」
綾波、「…しらない」
シンジ、「そっか…うん、そうかもな!ねぇ綾波は、いつ初号機から戻ったの?」
(またも無反応な為、シンジは気落ちする)
シンジ、「ふぅ…ここは、部屋にもなってないよ…綾波らしいと言えばそうだけど…学校とか無さそうだし、いつもどうしてるの?」
綾波、「命令を、待ってる」
シンジ、「…あ…、ここ、本も無いんだ!本とか、読んでないの?」
綾波、「本?…綾波レイなら、そうするの?」
シンジ、「うん、よく読んでたじゃないか…!部屋にもあったし」
綾波、「そう」
シンジ、「あぁそうだ!本、ここの図書室で、探して持ってくるよ!あの…英語の本が良いかな?いつも持ってて、好きみたいだし!」
綾波、「好き?」
シンジ、「うん…だと思うけど…?」
綾波、「好きって…何?」